六甲山縦走④(妙法寺駅_塩屋駅)12 |
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| 二人の登山者が座っていたベンチの後にあった東山の案内板。 下の部分が腐敗して堕ちている。
東山 (二五三米) 昔話
眼下に港の見える、景勝の東山はさしたる名山でも無いが山には山にまつわる昔話の尽きるものではない、そもそも東山とは明治初年の新名で昔々は横尾山に続いて居て今の様な別山ではなかったんじゃそうな、其頃攝津の山々は天狗が支配し鷹取山天狗と横尾山天狗は縄張争いで仲が悪く、遂に綱引きをしてけりを着けようと二つの山の間に張り渡した綱を引き合ったが、酒を飲み過ぎた横尾山天狗が敗そうになり岩に足を掛けて踏張った弾みに山が千切れ片足を掛けた尽で今の場所に引寄せられて出来たのが東山になったそうな。 やがて両天狗とも仲直りして行ったり来たりする内に年を取り過ぎ一本歯の下駄で山から山を一と飛びで渡るのは疲れるので途中の東山に腰を下ろし一服吸う様になり煙草の煙が立ち始めると下界が煙って見えなくなるので、村人がいつとはなしに天狗山とか一服山と呼ぶようになったそうな、やがて世は明治に移り或る晩村の衆がお寺に集まり、あの天狗山話は、嘘か誠か夜通し詮議し合ったが、何分天狗を見たと言う大昔の人が生きて居ないのでは埒が明かず一同困り果てた。 若い衆は「此の文明開化の世に天狗山なんて俺アの村の恥、肩身が狭い」と改名を迫り、親達も「今の時代に天狗山では嫁に来てがネエ」と嘆く始末、いや今更改名すれば「御先祖様に申訳無い俺ア腹を切らねば」と仏様に手を合わせて泣くやらてんやわんやの末、和尚さんが「皆の衆やこの山は横尾山の東に在るで是からは東山と呼ぼう仏様も喜ばっしゃるぜ」となだめすかし一同それが良かろうと手を打ったと言うのが改名異聞じゃそうな其の後で村人は帰ろうとする貧乏百姓の権助を無理に引き留め「のう権助や、天狗は今でも居るぜ、是からはあの山で煙草を吸うでねエど天狗がお前の顔に似とるで間違われるけん」とからかった、人の良い権助は聞いたか聞かないのか、爽やかな目をして夜来の雨にすっかり浄められ折からほんのり淡い月影の浮かぶ美しい天狗山に向かって静かにつぶやいた「あの山には天狗様は必ず御座る村の衆の目には見えないだけじゃ」やがて月が落ち下界が暗闇になれば峰々を伝う天狗達の高笑いも俺アの耳には聞こえて来るに違いねエ。
遠き世の 方在しますや 山の辺に 月落ちぬれば 声も聞こゆらし
この歌も至って罪の無い権助と天狗にまつわるささやかな村の夜話じゃそうな、本当やろうか。
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| 東山山頂から南方向に踏み跡があった。 地図には表示がない。 “冒険の道”なのかもしれない。或いは行止りかも。踏み込まず。
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| 東山で3分程度休憩後、山頂を後にして須磨アルプス・馬の背へ向かう。
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| 転倒に注意しながら下る。
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| 縦走路の道標。横尾山方向へ。
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Oct.23(Sun)20:13 | Trackback(0) | Comment(0) | 山歩き | Admin
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六甲山縦走④(妙法寺駅_塩屋駅)11 |
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| 東山山頂253mに到着。 ここにもトレイルランナーがいたが、挨拶する間もない。
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| 妙法寺駅からここへ来た。 須磨アルプス・横尾山方向へ歩くがここで小休止とする。
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| 須磨アルプス、馬の背付近がよく見える。 登山者の姿も確認出来た。 右のピークが横尾山312.1m。 左のピークは栂母山(とがのおさん)274m。
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| ここから東へ下ると、道標に表示されている板宿に下山出来る。 板宿までのルートは何回か歩いている。
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| 山頂に居た二人の登山者。世間話に興じていた様子。 「こんにちは」。
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Oct.23(Sun)20:12 | Trackback(0) | Comment(0) | 山歩き | Admin
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六甲山縦走④(妙法寺駅_塩屋駅)10 |
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| 山頂手前の尾根は荒々しい。 このコースは初めて歩く。この先、左へ回りこむ。
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| 尾根の北側をトラバース。
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| 山頂への最後の階段。
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| キノコ。 オニタケかもしれない。
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| こちらはアカヤマドリタケだろうか。
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Oct.23(Sun)20:11 | Trackback(0) | Comment(0) | 山歩き | Admin
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六甲山縦走④(妙法寺駅_塩屋駅)9 |
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| 再び階段が現れ、これを登る。
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| 画像中央、ロープかと思ったが蔓。 あまりにも綺麗に巻かれているのでロープに見えた。
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| 展望が開ける。 眼下の高層ピルは横尾住宅。先程あの住宅の前を歩いてここへやって来た。
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| 山頂が近いと思ったが、まだもう少し先。
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| 須磨アルプスのクライマックス、馬の背から横尾山への登山道が見える。
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Oct.23(Sun)20:11 | Trackback(0) | Comment(0) | 山歩き | Admin
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