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2016年7月23日を表示

灘の酒蔵巡り22

「白鶴酒造資料館」の入口に置かれた白鶴の酒樽。


この資料館は先に見学した「沢の鶴資料館」と似ている。
しかし、こちらは本物そっくりの人形があって、酒づぐりの工程がリアルに表現されているのが面白い。

酒づくりの工程

フロアガイド | 白鶴酒造資料館 | 知る・楽しむ | 白鶴酒造株式会社 のサイトより

1.洗米(せんまい) 窓の外は銀世界。足が無感覚になる。
  踏桶(ふみおけ)に入れた精米した米を洗うのが洗米です。
  半袖シャツにサルマタ、鉢巻姿の二人の若者が素足で踏桶に入り、勇ましい掛け声に合わせ、踏んでは水を流す作業を続けます。

2.蒸米(むしまい) 摂氏百度の蒸米を素早くつかみ・・・
  大釜の上に甑(こしき)を乗せ、これで米を蒸します。
  甑の底には小さな穴があり、沸騰した釜の蒸気が昇るようになっています。
  蒸気が勢いを持って昇るまで釜屋(かまや)は気を許せません。

3.放冷(ほうれい) 立ち込める湯気、一寸先は闇。
  蒸米は添(そえ)、仲(なか)、留(とめ)、酛(もと)・麹(こうじ)用に区分し、それぞれ放冷場で冷やします。
  飯冷(めしひ)やしにもルールがあって、筵(むしろ)に移した蒸米をまず釜屋が、両端から一本筋を描きます。
  そして二回目に二本、三回目に三本と冷却を均等に行うため、繰り返して行います。

4.麹取込み(こうじとりこみ) 大師の「ヨーシ」の声が響く。
  麹は室(むろ)という高温・多湿の特別な部屋でつくられます。
  品質の良い麹菌を均等に繁殖させるために二~三時間おきに蓋打(ふたうち)ち、仲仕事(なかしごと)、仕舞(しまい)仕事と続け、麹の積み替えを二回行います。

5.酛仕込み(もとしこみ) 寝れば起こされ、起きれば寝る。
  麹と蒸米を半切(はんぎり)に計り分けます。
  水は龍の口で調整しながら大半切(おおはんぎ)りに入れ、「山起こし」といって、棒櫂(ほうがい)でよくかきまぜます。

6.醪仕込み・醪出し(もろみしこみ・もろみだし) 仕込みの調子は歌でとる。
  醪(もろみ)の仕込みは、原則として添・仲・留の三段仕込。
  予定の発酵を終えた醪は、仕込桶に汲み出し、担桶(にないおけ)で小出桶(こだしおけ)へ移します。

7.上槽(じょうそう)  ほどよい香りが漂う。ニヤリとする。
  醪を酒袋(さかぶくろ)に入れ、酒槽(さかぶね)でしぼって酒と粕とに分離。
  最初は、約千枚の酒袋を荒しぼり。翌日、責槽(せめぶね)に集めてしぼり直します。
  さらに、一日圧搾して粕を抜きとり清酒が生まれます。

8.滓引き火入れ(おりびきひいれ) 家族との対面は近い。苦労が和らぐ。
  しぼりたての酒は、白く濁っています。
  これを、約一週間おいて沈殿させ、上澄(うわず)みを他の桶へ移す作業が滓引(おりびき)きです。
  そして、殺菌や熟度香味などの調節のために、酒を釜に入れて約六十度に加熱します。
  これを火入れ(煮込み)といいます。

9.貯蔵(ちょぞう)  窓の外は満開の桜。心が弾む。
  火入れの終わった酒は囲い桶(貯蔵桶)に入れ、酒の上に浮いている泡をすくい取り、フタをします。  この時、フタの上に、重石を十個並べ、桶とフタを密着させ、秋まで貯蔵するのです。

10.樽詰(たるづめ) 晴れやかな顔、顔。顔… 歓声があがる。
  清酒は、厳選された吉野杉の四斗樽に詰め、出荷します。
  銘柄商標などをいれた藁菰(わらごも)を樽に巻き、とじ縄をかけると菰冠樽(こもかむりだる)のでき上がりです。


画像は、2.蒸米の工程

白鶴酒造 昭和3年の酒造映像(醪行程) ※解説あり

白鶴酒造 昭和3年の酒造映像 ※解説なし

白鶴酒造 日本酒の製造工程 ※音声あり

白鶴酒造 大吟醸造り ※音声あり



酒造道具の数々。


大砲。


あみだ車。


7月23日(土)19:59 | トラックバック(0) | コメント(0) | ウォーキング・散策 | 管理


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